あ、それはないわ、絶対。…というような感情であったとおもう。その時は。
その確信がどこから出てきたのかはわからない。
ハワイの時の話。とっても個人的な。
終日日本国内で外出していて、歩きながらだったか電車の中だったか、ざっとスクロールされていく画面の中に表れた、リハーサルの様子の話。
わりとまる見えな感じの、海外だからこその会場。
曰く、
「リハーサルに4人しかいない」
「昨日ニノが腰を痛めていた」
「4人でできるようにリハーサルしているのではないか」
…心配だなぁ、ニノが出られなくて4人だったらどうしよう、って?
そう言うとでも思ったか!
それはない。それはないんだよ、絶対。
5人でできねぇステージなんて、そんなのは嵐じゃねぇんだよ。
そんな選択、ニノがするわけねぇだろーが!
…という。
そんな、なんか、しょーもない。しょーもない思い、というか。瞬間的な。
それはたしかにこの先、なんらかの事情は出てくるのかもしれないけれど、ただ、それでも、4人でコンサートをやる、なんていう選択肢を嵐が選ぶとは思わない。
ニノの帰属する嵐がそんな選択をするとは、思わないし思えない。
そういうことを、異常につよくつよく感じた。
異常につよくつよく感じた後で、はたして私のこの確信はいったいどこからきたのだろう、と、不思議に思った。
理由はないけど、確信だけがそこにある。
実際は。
前日に、
「ニノどうしたの」という翔くんの問いかけがあり、
「(腰やっちゃって)」があり
「スライドにしようよ」という智くんの一言があり、
ニノ本人の一瞬の逡巡があり、
「スライドアップ!」という潤くんの声があり、
「堂々と立ってて!」という潤くんの叫びと一緒に床は動いていた。
そして、当日のリハーサル終了後に
「(今日二宮さんは…)」という問いかけがあり、一瞬の間合いがあり、
「ちょっとね昨日体痛めて、いま、は、メンテしたり、本番動けるようにするために、準備してます」という潤くんの密着カメラへの説明があり。
そして、本番。
ヘリコプターに向かう途中、ニノは衣装をつけて、なんでもない顔をして、いつものようにひょこひょことその場に現れている。
それを、あたりまえのことだとは思わない。
プロ意識だというよりは、もっと、なにか、本人が言葉を尽くして説明するその奥にある、根源的なものではないかと思っている。
だって、俺、嵐だし?
とか。そういう、案外軽く、案外重い。
それは呪縛なのかもしれないし、足枷なのかもしれないけれど、しかしここを固めておかない限り、その先にはなにもないということを、たぶん誰より本人たちが知っている。
そのためにあきらめたこともたくさんたくさんあるだろうけれど、アイドルだ嵐だとバカにされながら仕事をしていくことこそが楽しい、と。
まだ全然売れてなかった頃、そう言い切ったニノの姿勢は多分いまだ変わらずに、そして、いつのまにか、「バカにされる」道を選んだ男の子たちの、「先生」にまでなっている。
嵐の中闘う友よいざゆけ!
友とはそんな男の子たちのことであり、嵐のことであり、なにより君自身のことに相違ない。
心配くらいさせてほしいけど、心配なんかしてやらねぇぞ。
おたんじょうび、おめでとう。
ずっとずっと、きみがすこやかでありますように!