真夏の地下の感情の行方(1)

風 is a Doll ? と、者のラストと、覇のラストと、エモすぎるわ!みたいな夏の地下現場の自分メモをつくろう!と思い立って、(1)ってしたけど続くかどうかはわからない…。外野だから書けることもあるよね、ということで、はいはい外野外野って読み流していただければシリーズ(にするつもりだけどわからない)(わからない、大切なことなので2回言った…)。

別名:我羅の予選ラスト行ってたら六本木の地下に後ろ髪引かれまくっていただろうからそれはむしろ見てなくてよかったね記念。

(1)、安井くんの話。

安井くんという人の感情はどこにあるんだろう、みたいにずっと思ってた。全然外野だから余計そう思うのかもしれない。ほんと余計なお世話。

ふまソロ、「(ふうまの)顔が見らんない」みたいなこと言ってた。初日。確かに、隣に座ってるのに視線が合わない、合わせない、みたいな雰囲気はあった(ような気がする)。

初日が無事に終わるかなっていうくらいの時、ステージの端にいた安井くんが、アリーナの端あたりの客席にむかって、スクリーンを指さした。前方端のあたりは、スクリーンが見にくい。だから、映像あるよって、教えてくれた。

そのあたりの客席の視線が上を向いてスクリーンに移ったら、安井くんはすすすっと奥へ下がって、スクリーンの裏側が見えるくらいの位置まで行った。そして、後ろから、スクリーンを眺めていた。えらい真面目な顔で。

映像見るのは安井くんも初めてなのかな、って、思ってた。

そしたら、違ったらしい。後日のMCで、ふうまが安井くんに、映像これでいいかな!?って、100回くらい聞いてきた、って話があったっていうから。

たぶん、いっぱいいっぱい見た映像で。でもそれを、本番のはじめてのステージで、えらいこと真面目に見ていて。

高地くんが見に来た後のMCで、俺一緒に帰ったんだって安井くんが言って。ふうまいい顔してたなーって高地くんが言ったのを、そーぉ?って返した、って言ってて。そーぉ?って。俺、出てるからわかんない、って。

そうだよなって返さないんだなぁ、って。

初日はみんな、あんなふうま見たことない、緊張しすぎ!って笑ってたけど。

安井くんも、しぬほど緊張していたりするんだろうか。(最終日、コントで、「ひつじ」って言うところを「ヤギ」って言っちゃうくらいには)(間違いに気づいているのかいないのか、とにかく自分でフォローもきかず、ひたすら段取りで押してくる、みたいな勢いだった)(ちょっとあんまり見たことない安井くん)(「段取りで押す」)。

最後の日に、メンバー紹介するところで、いつもふうまとハイタッチしてるとこ、少し低めに手を出して。ふうまくんが、若干、?ってなりながらその低い位置に手を合わせようとしたら、その手をぎゅっと引っ張って引き寄せて、肩に手をまわしてぽんぽん、って。

それは、ある意味よく見たことのある安井くん。先輩で、年上の安井くん。

最後の曲の前に、何言っても泣いちゃう、みたいな状態のふうまが、「終わりたくないんすよ…」ってしゃべるその後ろで、黙々とデスクとチェアのセッティングをしていた安井くん。手紙を仕込んで、椅子と机の位置を確かめて。

ふと前を見て、机を見て、椅子を見て、椅子の背のところを1回だけぎゅっと握った。

その指先には、すごく、感情があるような気がした。

最後の日のMCで、ふうまが着替えに行った後で、ツアーやりたいよねーって言ってた。ツアーやりたい、やりたいやりたい、「おれ沖縄いきたい!」ってみゅーとが言って、おまえそれただの旅行じゃねーか!って樹が突っ込んで。

大きいソファに(深く座ると足がつかないから)かっこつけて座って、回しもするけど、基本的にはゲラってるのが仕事の、あまり見たことがない安井くん。

ぼんやり客席を見ていたみゅーとが、「いや、奥の方までみんな話聞いてくれてるなって。お化粧直しとかしてないなって」って、ぽつんと言った水道橋の地下。4日で消えちゃう魔法。

六本木の地下。ピリピリ感MAXの、最後の2日間。勝った時も負けた時も、ずーーーっとマイクが口元にあった安井くん。

最後の日の最後の回、客席はムード的には覇のお通夜。そういう中で、最後に5チーム全部出てきた。成績発表、って。それ、もう客席はみんな結果を知っている。

安井くんは、向かって右端。いっちばん右端にいた。ずっとマイクを口元にあてて。

5チーム出てきても、客席は浮上しない(そりゃそうだ)。みんな、結構、困ってる。

安井くんは、突然、みゅーとに振った。髪赤くしたの、って振った。みゅーとが、じゅりがやったから、って、ひらがなで答える。ちょっとぐだる。ちょっとぐだって、ちょっとだけほわっとする。

みやちかとみゅーとが遊んでる。みやちかが、明るくいきましょー!ってがんばるんじゃなくて、単純に、みゅーとと無心で遊んでる。

安井くんは、はぎちゃんが、おつかれさまー、みたいにぽんぽんってして、その時、はぎちゃんのタオルを持ってった。

はぎちゃんは、タオル…タオル…って、安井くんの後を追ったんだけど、安井くんは全然気づいてなくて。わざとかな?って思ったんだけど、全然わざとじゃなかったみたいで、そうか、わざとじゃなかったから、はぎちゃん安井くんがタオル返してくれなくて本気で困ってたのかー、って、ちょっと笑って。

台の上のJr.にも、声かけてるっぽかった安井くん。ずーっとずーっとずーっと仕事してた安井くん。

この夏の地下を抜けたら、感情は指先からあふれてきたりするんだろうか。