Sexy, Thank you!

大丈夫だ!って、中島健人が3回絶叫した。
SexyGirl,と、いつものように客席に呼びかけて。

SexyGirl,俺たちはこれからも5人で愛を届ける。
大丈夫だ。
大丈夫だ!
大丈夫だ!!

確かに3回言った。
…絶対だな!?と。
胸倉を掴みたいきもちになった。

大丈夫だ。
それは、その言い方は。
何に脅えているのか、何を不安になっているのか、俺たちは知っているよ、ということだ。
たしかに、心配は届いていたということだ。

いやエモかったね、青春だったね、あの大丈夫だはよかったね。
そんな話をしながらふわふわと夜道を歩いて。

でも、約束ー!って言っときながら最初に辞めた人いましたよね…って。
もう笑い話なのに、今でも全然笑えない。その人の名はあかにしくん。かつんが6人でデビューできるかどうかの瀬戸際だった頃、コンサートの最後に、またここで会うことを「約束!」って、仁は客席に右手をあげさせていた。
かつんの将来を、その「約束」に縋るように祈っていた時期があった。仁と約束した、仁は約束をやぶらない。だから大丈夫だ。たしかに、そう思っていた時があった。
それは嘘ではなかったと思う。今でも。

6人いた。まとまってないように見えて、まとまっていた。6人で、すごくいい時代があった。
今が悪いんじゃない、今は今で全然アリだ。
ただ、6人で、未来ばかりを夢みていた時代があった、その時代の手触りのようなものばかりをしぬほどよくおぼえている。

大丈夫だ。
大丈夫だ!
大丈夫だ!!

今は本当のことでしかないその言葉を、どんなふうに振り返る瞬間がやってくるんだろうと思う。

ただ。

大丈夫であってほしい。
大丈夫になってくれ。
大丈夫にしてあげたいんだよ。

どうしてこんなに、グループで「あってほしい」と思ってしまうんだろう。

大丈夫だ!って言うその絶叫を、どうにか、守ってあげたいと思うんだ。

大丈夫だ!っていう絶叫に、大丈夫だ!と返したい。
大丈夫だ!って背中を押したい。

できれば、永遠に。