幕は降りるか/のべつまくなし@サンシャイン劇場

あてがき、って怖えぇ、と思いながら見ている。

 

現状、昭和生まれJr.の最後の一人が、今年30になる瀕死のJr.の子を抱きかかえて、「死なない!まだ幕は降りない!」と叫ぶ。それがあてがきなのだと言われたら、瀕死の方の子に肩入れしている身としては、もうどうしたらいいんだ、というきもちになる(答えは「どうしようもない」)

最初はりょうちゃん(役)の方が、ずっと江田ちゃん(役)を励ましている。

江田ちゃん(役)はすぐ死のうとするし、それなのに死ねないし、そこをりょうちゃん(役)が、なんとかならぁ!とか、すぐ死ぬって言っちゃだめ!とか、おっきい声で励ましまくる。

そのうち、江田ちゃん(役)が、別の死にそうな人を励ましたりもできるようになっていく。

 

のべつまくなし

その意味は、

「人生の幕は自分でおろすもんじゃねぇ」

 

あてがきだから。そこは、Jr.としての人生の幕って、そりゃそうやって考えてしまう。

 

Jr.に渡されているカードはただひとつ、辞める=幕を降ろすカード、だと思ってて。わたしは。

続けるカードは、実はJr.自身は持ってないと思う。

Jr.であるうちは仕事に呼ばれなくなったら終わりだから、いくら自身は続けたいと思ってても、呼ばれなくなったら終わり。だから、続けるカードは実は自分では持ってなくて、許される唯一のカードが辞めるカード、それがジャニーズJr.だと思ってる。

 

斗真が俳優仕事で食べてく道ができた時、「僕は辞めなかっただけですよ」っていう言い方をしていたのは、辞めることだけは自身で決められたからなのかなって思ったことがあって。

 

だから、少なくとも今は、辞めるカードは切ってない、っていう状態。幕はまだ降りてない。けど、いつか幕は降りると、そう思ってこっちは生きている。幕が降りない道を模索しながら、しかし、いつ降りても悔いはないって言いたいから、覚悟だけはしとこうと思ってる、みたいな。

 

運営側からバカにされてるよなぁ、って思うことはたくさんある。ただ客席から見てるだけでもたくさんあって、今年の年明けにはもうトドメのような展開がやってきて、もう、辞めるカード切れ!こっちから叩きつけてやれ!別にそれで事務所は痛くもかゆくもないとかそういう話じゃない、プライドの問題だ💢

……とか。わたしは、勝手に怒ってたけど。

 

うるせえ黙ってろ、とか、言われており。

いや、うるせえとは言われてないけどw でも、黙って待ってろ、とwebから言われており。

 

でも、どうなるのかなんて、絶対本人たちだってわかってないじゃん、明るい見通しとか絶対持ってないじゃん、みたいな状況のなかで。

 

死なない!まだ幕は降りない!

 

そう、ガチで泣きながら絶叫された時に。

一体どうしたらいいんだと。

(答えは、どうしようもない)。

 

のべつまくなし

は、そのタイトル通り、徹底的に生きる物語になっている。

原ちゃん(役)は、武士道は死ぬこととみつけない。四十七士が生き残る方法を死ぬ気でみつけようとするし、その仲間たちも、切腹は痛いし恐いって言うし、拷問も痛いし怖いから嫌だって言う。

幸大さん(役)も、死罪はとりあえず避ける方向でいくし、どんなにひどいことをされて裏切られても、「ごめんなさいって言ったら許してやる」とか言って、許そうとする。

 

物語のなかで、五代将軍綱吉が、側近中の側近柳沢吉保に下す命令はただひとつ「死ぬなよ」だ。

 

それでも生きられない状況になったら、一旦死んだことにして、もう一人の自分になって生きていけばいい。

それは何度でも許される。

 

のべつまくなしは生きる物語で、そして、生きる以上は、「人生の幕は自分でおろすもんじゃねぇ」

 

まだ、幕は降りていないのだ。